Bootstrap有害論
Bootstrapを使うと、複雑なCSSを書かなくても、綺麗な見た目のサイトを素早く作れて大変便利。なんだけど、UI的にはあまりよろしくない。はっきり言って、これは有害だ。
Bootstrapではタブやドロップダウンメニュー、モーダルダイアログといったUI要素を簡単に使えてしまうので、ついこれらに頼りすぎたUIになってしまう。これらのUI要素は、小さなウィンドウやモバイル機器のスクリーンといった狭い領域に情報を詰め込むための苦肉の策のようなもので、もし使わなくてすむなら使わない方が良い。タブとかドロップメニューがやたら多いアプリや管理画面ってだいたいゴチャゴチャしてて使いにくいですよね。
使いやすい画面を作るには、情報を取捨選択して、優先順位を考えて、適切な場所に情報を配置することが重要になる。けど、これらのUI要素を使うと好きなだけ情報を詰め込めんでしまえるので、情報の取捨選択をしなくなってしまう。さらに、優先度に応じて配置を変えることもできなくなってしまう。本来ならば、あれもこれも詰め込みたいところをグッと堪えて、優先度の低いものは思い切って切り捨てないといけない。考えなしにBootstrapを使うと、この「切り捨てる」作業が疎かになって、一瞬にして使いにくいアプリができあがる。
タブやドロップダウンメニューを使いたくなる気持ちはよく分かる。「この画面にこの機能を入れてよ」と上司やユーザーに言われたら、つい入れたくなってしまうのが人情で、その置き場所に悩んだ時に使ってしまうのがこいつらだ。みんなの意見の折衷案としてタブを使ってしまうことはよくありがち。だけど、それは多くの場合「考える」ことや「決断する」ことを止めてしまっているだけだ。
Bootstrapで特に有害なのがモーダルダイアログ。そもそもBootstrapに限らずモーダルダイアログは使い勝手を著しく損ねるので、どうしても必要な時以外は使うべきでない。これまではブラウザ上でモーダルダイアログを実装するのは面倒だったので、幸いにもあまり使われていなかった。ところがBootstrapではこのモーダルダイアログを簡単に作れてしまう上に、なんだかかっこいいエフェクトで表示されるので、つい使いたくなってしまう誘惑に駆られてしまう。BootstrapのTrapだ。
最初にも書いたとおり、Bootstrapは恐ろしく便利で魅力的だ。多くのWebエンジニアが待ち望んでいたものだと思うし、その名の通りWebサイト開発の立ち上げを助けてくれる。今後、色んなWebサイトで使われるようになるだろう。
Bootstrapは良い技術だと思っているだけに、そのせいで使いにくいWebサイトが増えてしまうのは残念に思い、あえてこんな釣りっぽい文章を書いてみた。Bootstrapのクールな見た目に吊られて、考えなしにBootstrapを使ってはいけない。